Gayo Koto Live 2007  〜The Origin of Gayo〜

Koto、チェロ、ギター、クラリネット、キーボードの5人編成。素朴に私の原点ライブ。(9 Feb.2007)

銀座のA1出口からすずらん通に入って、ブルガリをこえて・・・道をわたって・・・左側にある地下、「銀座TACT」。 去年2006のライブは、5月に渋谷のスプーマでしたが、今回はその直後にここTACTを予約。実に8ヶ月以上前からの意気込み! まぁ、動き出すのは直前なんですけどね・・・。

一番印象に残ったのは、ライブが終わったあと、残って飲んでいかれる方々が多かったこと。 うれしく思います。私もたくさんお話ができてよかった。またきてくださいね。

今回は、初めて地歌「千鳥の曲」(吉沢検校作曲)を抜粋でお届けしました。少しだけ歌いました。 「Peace」で♪ラララララ〜と歌うよりよかった・・・などという感想もいただきました。(素直に喜べない)
「春の海」(宮城道雄作曲)をクラリネットと合奏してみたりしました。前回のヌーボーコンサートでは、バイオリンとやりましたね。 記憶にまだ残っているでしょうか。 あのときは、西田さんとでした。宮城先生も、フランスのシュメーさんと合奏されたとか、子供のころの記憶にあります。 (そしてその記憶を裏づけしてない私)

そうですね、プログラムを残しておきましょうか。

【First Stage】

1.古典より
2.春の海
3.刻(とき)の忘れ物
4.零雫
5.Take Five

【Second Stage】

1.月の光
2.題未定(新曲)
3.月の影(新曲)
4.風の記憶
5.水華

【アンコール】

・Peace

1曲目は、私の古典が聴きたいとの要望が多かったのと、そこで地歌「千鳥の曲」を選んでみたのは、私の挑戦(というか原点)だと思ってください。 「みだれ」とか「六段の調べ」とか、歌のないモノでもよかったのですけどね。歌いたい気分だったんです。地歌は意外と気持ちいいんですよ。 小さいころは、よくわからずに歌っていましたけどね。久しぶりに歌ってみたら、そりゃもう、楽しいの楽しくないの。 どんなに偉い先生が何をいってこようが、自分が楽しんで歌ってるから、怖くない(謎)

2曲目は、お正月には必ずかかる「春の海」。同じ管楽器ということで、強引にクラリネットをもってきました。 これはこれで、なかなかどうして。悪くはない組み合わせでしょう。(好みに左右されるか・・・)

3曲目は、「刻の忘れ物」。これは、作ったときの形の「トキモノ」。前回のオリジンライブ(渋谷スプーマ)では、アレンジをいれてもらって格好よく教会風にアーメン調をかもしだした雰囲気抜群の曲でした。 素朴だけど、Originシリーズではやはりこういう形でみせるのもありかと。同じ曲でも、アレンジが入るとこうも違うのかと、2回とも聴いてくれた方にはわかってもらえたかなと思います。 (え?音源を作って比べさせろと!?無理っ!)

4曲目は、2005年に作った「零雫(れいか)」。Originシリーズ前回で、Koto+Cello+Guitar+Keyboard。 Nouveauシリーズ前回で、Koto+Guitar。 それぞれやっちゃったんですよね。 というわけで、今回は、Koto+Guitar+Keyboardの3人編成にしてみました。 この曲は好きです。演奏してても自分がどんどん海に潜っていく感じになれます。 次のみせかたは・・・オーケストラか!

5曲目は「Take Five」。前の事務所にいたころに、ほんと、初期のころにやらされた・・・もとい、やらせていただいた曲。 細かい音の連続のメロディーがKotoに合うんですね、これがまた。 問題は、中間部のアドリブなんだな。そこは、メンバーのソロ回しでカバーしてもらったというわけです。 ありがとう。メンバーのみなさん。

そして、休憩のあと第二部へと突入するのだ。
このころには緊張は溶けている。
今回は、意外とリラックスしていたかもしれないです。

6曲目は、「月の光」。もう定番となりましたね。TVでもやったし、毎回演奏してるし。今回が、CDバージョン最後の演奏となります。 MCではいわなかったですけど。2枚目のCD「零雫」に入っているのが、初期バージョン。 それに中間部を勝手に作ったのが、2ndバージョンで、1枚目のCD「Crossing the Time」に入っています。 それぞれ、2分と5分。これからも演奏していきますが、次からは、3rdバージョンとなります。 応援してください。

7曲目は、新曲のソロ。現代風な、まとまりのついてない曲でしたね。こんなんもありと。今後の整形(アレンジ)にご期待ください。 CD(正式音源)を作るまでは、カタチをかえていってもよいのです(私の勝手な意見)。 だって・・・そんな簡単にCD作れないし・・・。
この曲を聴いたイメージを、アンケートで募ったところ、

・旅人
・さすらう
・流浪
・瞬の火演
・海っぽいイメージ
・中東に近いシルクロード
・夜のシルクロード
・砂漠とラクダと星
・駿馬、草原に1頭の馬が爽快に駆け抜けるイメージ
などなど

をいただきました。ありがとうございます。いつかタイトルと共に再びお目見えさせることのできるようにがんばります。

8曲目は、「月の影」。これも新曲で、チェロ+Kotoの二重奏です。作りたての曲でしたが、いかがだったでしょうか。 今回の人気ランキングでは3位に入りました。うれしい。感謝。菅野さんもありがとう。 タイトル的には、月の残照、月のきらめき、月の涙、etc.そういう系統をたくさん思い浮かべて作ったのですが、 自分がよく演奏する「月の光」に対抗して「月の影」にしてみました。影といっても、暗い影じゃないんですけど、この感じのイメージはよろしくないのかな・・・。 月の影というと、そう、日食にできるやつですね。そう考えると・・・ま、いっか。つけちゃったし。

9曲目は、「風の記憶」。Koto四重奏で書いたのが原曲です。今回は、楽器をかえたということで、音符は作ったときのまま。 「Crossing the Time」の1曲目ですので、好きな人は好き・・・みたいな。 長い年月、積み重ねられた風の記憶。よいこと悪いこと楽しいことつらかったこと、様々な思い出が織り成すイメージで書きました。 聴いてくださった方々のいろいろな思い出に触れることができたらいいな、そんな思いで演奏しました。 メンバーの人たちは、なんか・・・大変そう(?)だったけど。 そんな・・・某「スプライト」なんていう曲よりも、いいじゃないか、いいじゃないか!

最後は、「水華(みずのはな)」。通称「SUICA」。ちがいます・・・。「スイカ」でもOKですけど、一応「みずのはな」が原題よ! 2006年、FIFAシンクロナイズドスイミング世界大会のオープニングのために、Koto+和太鼓の編成で書き下ろしたものですが、 今回は、太鼓がいないのでみんなで演奏してみました。原曲を伊藤浩紀さんが編曲。それを今回、今野勝晴さんがコードをつけてにぎやかにしてくれました。 私は楽をさせてもらって、同じことを演奏しましたよ!ただし、休む小節を変更したりしたので、そこの調整が・・・今回のプログラムの中では一番怖かったです。
(今だからいえる)
そして、アンケートでは1番人気で、しかも、「CDを作ってくれ」「音源ちょうだい」とまぁ、みなさんにいわれました。 音源つくるって・・・やっぱり太鼓と?(笑)それとも、今回みたいな感じ?(笑)

アンコールには、「Peace」をもってきました。最近の流れですね。最後は皆さんと一緒に平和を願って「Peace」でした。 ベタな御題ですが、それもまた良いものです。もう慣れました。 ついでですけど、この曲、CDに入っているのは、明るく編曲してもらっていますが、もともとは、祈りの曲でもう少し暗いんですよ。 知ってました? 下北沢の440でやったときの「Peace」がモロ原曲。今回は、明るいPeaceにひきずられたのか、明るめPeaceでした。 CD聴いてね。

さぁ、なんか、ダラダラと曲解説しちゃいましたね。でも、こんな想いで今回は企画・開催したんです。
Originシリーズは、この形でやっていこうと思います。来年(2008)は、2月8日(金)同じく銀座Tactさんでやります。 お楽しみに。

今回きてくださったお客様、Originライブを支えてくださったスタッフの皆様、そして、私のライブに協力してくださったミュージシャンの方々、本当にありがとうございました。 演奏しているときが、自分が生きていると実感できる今日この頃です。 これからも、ヌーボー・オリジン両シリーズ応援してください。
本当にありがとうございました。


【SUPPORT MEMBER】
・伊藤浩紀(ギター)
・今野勝晴(キーボード)
・菅野太雅(チェロ)
・田中美佳子(クラリネット)