- Faerie
「ふぇいありー」と読む。妖精の国へと続く、隠された道をイメージしたもの。この楽曲から、みなさまにはどんな世界がみえてくるのか、作曲者としてはぜひ伺ってみたいところである。
- Deep Green
そこは深い深い森の中。寝息すらきこえてくるような静寂の中、徐々に生命(いのち)が目を醒ます。そこは深い深い森の中。
生命とはなんだろう?そう感じたときに、自分の内面を通して生命の世界へとダイブしたときの感覚を作品にした。
- 夜のとばりの子守歌
愛しい我が子を腕にかかえ、口から紡ぎ出されたメロディーを曲にした。(あくまで想像の世界で)。やはりメロディー楽器であるフルートと演奏するとき、箏という楽器は伴奏がよく似合う。そこを思い切ってシンプルに、簡素にして、フルートのゆるやかなメロディーを引き立てた絶妙の作品。
- たまゆら
たまゆら。その一瞬一瞬を精一杯生きている人々の様子を曲にした。やや和風な作風となっているが、そこがまた箏によく似合う。
- 宵囃子
フルートを篠笛にみたてて作曲した。遠くから聞こえてくる祭り囃子の音、賑やかなお祭り、そしてまた遠ざかっていく。シンプルな構成の中にも、弾けるメロディーが包有されている、和風作品として仕上がった。
二十絃箏のチューニングが、特殊なため、ライブ・コンサートで演奏するときは、前後のプログラムに注意されたし(自分用メモ)
- 風の道標
自由気ままに通り抜けていく風。そんな風たちは、われら人類の興亡すら瞬きする程度にみているのであろう。誰にも支配されず、思うがままに生きていきたい、そんな想いを風に託して作曲した。
全体的に哀愁漂う作品ではあるが、この二重奏に「チェロ」を加えた「箏・フルート・チェロ」のトリオ版もある。
- 和ぎ
「なぎ」と読む。
心の平和な様を表し、そこから湧き上がる「喜び」「幸せ」を曲にしてみた。
初演の時は、観客の特に男性の方たちから「おっ!」という声をいただいた。
- 北のオアシス
北欧の深い森、そして、眠らない街、白夜。空に輝くオーロラをイメージしたもの。
愛・地球博の「北欧館」のために書き下ろした。
どこまでも澄み渡るフルートの音色と、夜空を彩る箏の音色をお楽しみいただきたい。