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Gayo Nakagaki
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CD「刻の忘れ物」
〜二十絃箏とピアノとチェロのトリオ作品集〜
  1. Memory
  2. 輝夜
  3. Roadster
  4. Wassail
  5. 祈り
  6. 星のゆりかご
  7. Sprite
  8. 刻の忘れ物
1枚:2,500円

二十絃箏:GAYO
 ピアノ:KOTA
 チェロ:菅野 太雅
ジャケットデザイン:安藤 樹里
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CD「刻の忘れ物」
〜二十絃箏とピアノとチェロのトリオ作品集〜
2008年以降、毎年2月のライブで組んでいるGAYOの基本スタイルが、このトリオである。ライブでの人気曲を集めた最新のCDとなる。

ピアノにKotaさん、チェロに菅野太雅さんを迎え、GAYOの代表的なスタイルの1つでもある「室内楽トリオ」を楽しんでいただきたい。


  1. Memory
  2. ピアノと箏の二重奏曲。
    いろいろな想いをのせた、懐かしくも優しいピアノと箏の響きを楽しめる。Kotaさんのピアノが絶妙。

    この曲は、「石の記憶」というイメージで作った。数ある素敵なジュエリー、原石の輝きに触れたときにひらめいたもの。今ここに美しく存在するこの石たちは、はたしてどれほどの人の手を経てきたのだろうか。ましてや人に触れる前の膨大な時間は、何を想って過ごしていたのだろうか。そして、これから将来(さき)、ただひたすらこの地球に存在するものたちを見守っていくのであろう。

  3. 輝夜
  4. 箏ソロ曲として生まれ、トリオ編成でもよく演奏される。
    「かぐや」とは、あの「かぐや姫」のイメージで作ったもの。美しい姫、優しいジジババ、姫をとりまく人間というものの本質、姫の願い、そして、すべてを浄化し、人間界の記憶をなくして月に戻る姫。短い楽曲の中にもいろいろ折り込まれている。

    ちょうどこの曲を作ったころは、周囲の人間に対してかなりの不信感を抱いていたGAYOの、信じたいけれど、なぜか信じられないという心の葛藤も感じることができると思う。

  5. Roadster
  6. GAYO初期作品。中道勝彦氏のバックトラックにのせてソロで演奏しているものを、今回Kotaさんが、トリオにアレンジした。

    Cartierの「Roadster」という男性時計発表のイメージ曲として書かれた作品で、若き日のGAYOの無駄に演奏しにくいフレーズがみもの。そのためほとんど生で演奏はしない。伝統と革新、いまの時代を疾走する、まさにそんなイメージで書いた。

    また、これはちょうど失恋した時に書いたもので、冒頭のメロディーなどは、「伝統」を表したものなのではあるが、かなり哀愁を帯びている。

  7. Wassail
  8. チェロと箏のDuo曲として生まれた。原曲はCD「星のゆりかご」に収録。

    「ワッセイル」とは「乾杯」という意味で、お互いの人生に、お互いの幸せに乾杯。そういう意味合いがある。GAYOのオリジナルアイリッシュ風作品となっている。発表以来、演奏者にも聴衆者(とくに外国の方)にも人気で、いつのまにかレギュラー入りした秀作。

    CD「星のゆりかご」を制作するにあたり、どうしても8曲目が間に合わずあきらめていたところ、夜中にビール飲みながら朝には書き上がっていたという、別名「ビールのための曲」ともいわれている。

  9. 祈り
  10. 箏ソロ曲として生まれ、トリオ編成でもよく演奏される。「輝夜」と同じ時期に作られたもので、人々の魂への「祈り」、そして魂の再生を願う、レクイエムとして作った。どうやらKotaさんお気に入りの楽曲らしい。

    人と人との心の繋がり、魂のつながり、そういうものを信じていきたいというGAYOの強い願いが込められている。

  11. 星のゆりかご
  12. チェロと箏のDuo曲として生まれた。原曲はCD「星のゆりかご」に収録。

    今回Kotaさんのピアノが入ったことにより、より世界感、宇宙感が拡がった。恐るべし、Kotaさんのピアノ。他の編成としては、「箏・フルート・ピアノ」にアレンジしたものもある。

    GAYOのヨーロッパ公演用に作ったもので、かなりポップスクラシックよりの作風ではあるが、何気に人気が高い。ただ、Keyが4#のため、箏のチューニングの都合上、なかなかステージのプログラムに組み込み難いところもある。

    冒頭の十六分音符は、当初チェロに書いて、箏はのんびりとメロディーをいく予定だったのだが、レコーディング当日、「無理です」の一言で、あっさりチェンジ。その結果、とてもすばらしい出来になった。

  13. Sprite
  14. 2005年以降、GAYOの定番曲として大人気の楽曲。これを今回、ミニマム編成のトリオという形でお届けする。「スプライト」とは「小さな妖精(たち)」という意味があり、「妖精たちの大宴会」をイメージしたもの。
    各楽器が、「私の話をきいてくださる?」的に楽しく曲は進行していく。変拍子が多いため、「プログレ作品」ともいわれることが多々あるが、そもそも「プログレ」という言葉を近年までGAYOは知らなかった・・・。

    オーケストラ編成でも演奏されたことのある、唯一のGAYO曲でもある。編成が多ければ多いほど、楽しい楽曲であるのだが、そこを削り取れるだけ削り取った「トリオ」という形も味わっていただきたい。GAYOのコンサート・ライブでの最後の曲という不動のポジションを築いている。

    2002年当初は、「笛・尺八・三味線・箏・十七絃・和太鼓」という6人編成で書き上げたものだったのだが、演奏者たちに「また今度やろう」といわれたまま、埋もれていたものを、拾い上げて編曲していったものが、この形となる。

  15. 刻の忘れ物
  16. 「ときのわすれもの」。

    みなさん、生き急いでませんか?
    自分という人間を、わかってますか?
    ちょっと立ち止まってごらんなさい。
    そして、ゆっくりと後を振り返ってごらんなさい。
    ほら、そこには自分の歩いてきた人生の軌跡が。

    GAYOは、ちょこちょこ自分の人生の分岐点にぶつかっる。そんなときに、過去の分岐点や、今ここにいたるまでの軌跡を確認する。そして、「よし、これからもがんばろう」と、そういう想いで作曲した、バラード風作品。