- ありがとう、そして・・・
人と人との別れをモチーフに、いままでの感謝と、そしてもう二度と同じ道を歩かないであろう決意を秘めた曲。「・・・」には、なにがよいのだろう。
マイナー系のバラードに仕上がっているので、なかなかイベントなどでは演奏しにくいことは否めないが、箏の響きとヴァイオリンの響きがほどよく混ざり合う作品となっている。
- 双重
ウィーンに滞在中に書いた音日記33曲の中の1曲。
「ふたえ」と読む。箏とヴァイオリンが、まるで戯れる蝶々のように楽しげに飛び回るイメージ。
- 馬車
ウィーンに滞在中に書いた音日記33曲の中の1曲。
観光用の馬車が街中を走っている。この馬車は、いったい何処へ向かうのだろう。そんな想いが、私の意識を「西へ、西へ」と向かわせたのであろうか。出来上がってみると、不思議な音階になっていた。
- 天空の涙
「そらのなみだ」と読む。
晴れ渡る5月の青空を見上げていると、不思議と涙が溢れ零れた。天空(そら)が泣いているのだろうか、それとも私の心が泣いているのであろうか。そのときに作った作品である。マイナー系バラード、GAYO得意の分野でもある。
- 夢幻 〜組曲「夢幻」より第一楽章
組曲「夢幻」の第一楽章である。この組曲「夢幻」は、「恋の組曲」ともいわれており、全4楽章を通じて、GAYOの恋愛観というものを表現してある。
第一楽章では、人生にしろ、恋にしろ、まだ何もみえてこない手探り状態の様を曲にした。GAYOがポップススタイルからクラシカルスタイルに大きくチェンジしたきっかけの曲となった。
- 現身 〜組曲「夢幻」より第二楽章
「うつしみ」と読む。
ようやく出会えた運命の人。しかし現実にはいろいろなことが起こる。よいときもあれば、そうでないときも。ようやくお互いを尊敬し、愛し合い、第三楽章へと続く。
音楽的には、やや現代曲調でもある。第一楽章「夢幻」から、第三楽章「邂逅」への、箏のチューニングブリッジ的にも重要な楽章である。
- 邂逅 〜組曲「夢幻」より第三楽章
「かいこう」と読む。
愛のひとつの形でもある「結婚式」をテーマに書き上げた。箏とヴァイオリンで奏でる、結婚式でも使える曲に仕上がった。GAYOの作品群の中では極めつけに明るく、幸せ感に溢れている。
三和音を基本としたシンプルな、クラシックにより歩み寄った作風。1カ所、七の和音で音を飛ばす妙を体感あれ。
- 悠劫 〜組曲「夢幻」より第四楽章
「ゆうごう」と読む。
「ゆるやかに」「永遠に」という意味である。肉体が滅びたあとも、魂となって、2人で永遠の時間を歩んでいこうという、ひとつの愛の理想を、この楽章でまとめている。
箏の伴奏にのせて、自由に飛び回るヴァイオリンのメロディーが、ヴァイオリニストの力量を惜しみもなくさらけだしている。